とんこつのブログ

スーパードンキーコングシリーズなどのRTAプレイヤーであるとんこつのブログです。

RTA in Japan ex #1 でスーパードンキーコング2を走りました

2022年2月19日に『RTA in Japan ex #1(以下、RiJex1)』に走者として参加したレポートです。
イベントの概要などについては以下の記事をご覧いただければ幸いです。

tonkotsu-tnkt.hatenablog.com

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当選に至るまで

2021年12月31日

晦日の年越し配信を行っていたところ、RiJex1の開催が発表されました。開催地が地元の福岡市ということで、1フレームで応募を決意しました。
応募タイトルはAGDQに向けて仕上げていたドンキー2と、2021年冬のRiJでは落選したマリルイ2の2本と決めていました。

 

2022年1月10日
AGDQ2022にて、ドンキー2Any%の4人レースで参加しました。このイベントのためにベストコンディションを整えていたので、ここからRiJまでの1ヶ月は基本的には実力キープに専念するだけでした。

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1月14日

11月から目標としてきた38:39というタイムを達成しました。speedrun.com上で世界6位タイとなる記録です。2日後の応募〆切までにどうしても出したい記録だったので、肩の荷が降りた気持ちでした。

 

1月16日
RiJex1に応募。応募文は文字数をたくさん使って不足の無いよう書き込みました。また、ドンキー2の応募はAGDQ本番の動画で、マリルイ2の応募は名古屋RTAオフの動画で行いました。選考にどう影響したかは不明ですが、1発勝負の場でしっかりEST内に収められることを証明できるという意味では、マイナスにはならないのかなと思っています。

当選〜本番まで

1月28日

当落発表。結果はドンキー2 Any%で採用、マリルイ2 All Bossesでバックアップ採用。マリルイ2の方は4時間かかるため2日間のイベントでは厳しいかなと予想していましたが、今回はバックアップのラインアップが本採用の走者の2本目の作品で固められていたこともあってか、長時間の予備枠として選んでいただけたのかなと思います。ドンキー2もさることながら、マリルイ2が是非見たい、楽しみという声がTwitter上で多く見られて嬉しかったです。

 

1月30日

Road to the Recordというイベントでドンキー2 Any%を走りました。AGDQの時もそうでしたが、何かしらのイベントで走ることは、その準備や反省を含めてとても良質な経験値になります。イベントに参加すること自体を目的にするのではなく、その経験をプレイヤーとしての成長に繋げることは常々意識しています。

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2月5日
RiJex1のスケジュールが発表されました。ドンキー2はオープニングという大役に。
ドンキー2が直近のRiJで披露されたのは2018年の大トリ企画内のことで、そのとき私は新人ながら解説を担当させていただいたのでした。
そのときはまさか自分がドンキー2で、開幕の走者として帰って来るとは予想もしていませんでした。

解説者探しですが、福岡でのオフライン開催ということで、現地に来てくれそうな走者がすぐには思い当たらず、まずは困ったときのアジーンさんにコンタクトを取りました。アジーンさんは2020年夏のRiJでドンキー3GBAの解説でお世話になった方です。今回も、走者が誰も来れなかったときの保険でもいいので、という神対応をいただき、大変心強かったです。

その後、解説者はオンラインでもOKとのアナウンスをうけて数名の方にお声掛けしたところ、最終的にドンキー2の解説をしゅーとんさん、マリルイ2の解説をみっとさんにお願いすることになりました。

ドンキー2についてはお声掛けした現役の走者の方々のスケジュールがどうしても合わず悩んでいたところ、現役を退いてはいるものの、福岡出身かつ以前の世界記録保持者でもあるしゅーとんさんのお名前が浮かびました。しゅーとんさんは世界的なスマブラプレイヤーとして活躍されている、尊敬するプロゲーマーの1人です。早速連絡してみたところ、面白そうなのでと現地解説を引き受けてくださいました。お忙しい中リハーサルや練習配信の時間も取ってくださり、安心して準備を進めることができました。
しゅーとんさんには黎明期の走者としての視点や高いトークスキルへの期待ももちろんありましたが、しゅーとんさんがきっかけとなって新たにRTAを視聴する方が多く生まれることを特に望んでいました。結果的にこの判断は大成功で、RTAを多くの方に見てもらうことを第一とするRiJの趣旨ともピッタリ合うものだったと思います。

マリルイ2については、私の他に(おそらく)唯一国内でRTA経験があるのがみっとさんでした。そもそも私がマリルイ2を走り始めたきっかけが、2017年にみっとさん作成の解説動画を見たことだったので、直接の交流はあまり無かったのですが思い切ってDMを送りました。バックアップということで出番があるかどうかすら不明なので心苦しさはありましたが、快く引き受けていただきました。
結局出番は無かったのですが、リハーサルではみっとさんのマリルイ知識の深さにただただ圧倒されました。私のマリルイ2RTA歴はまだ半年未満なので当然といえば当然なのですが、マリルイシリーズに関してはプレイ時間も勉強量も全然足りていないことを痛感しました。

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また、獅遊神がるさんによるバックアップのモルカーの解説も担当することになりました。モルカーパーティーRTAは採用リストに名前を見つけたときから気になっていたのですが、解説orガヤ募集のツイートを見かけたので、すぐにDMで立候補しました。モルカーはゲームこそ未プレイでしたが、アニメがきっかけでモルモットにハマり、アビシニアンモルモットのつむちゃんをお迎えして一緒に暮らしているほど思い入れのある作品です。
解説させていただくことがすぐに決まり、パッケージ版を購入して初見プレイ&軽い練習後に13:06という記録を出し、福岡入りの前日にリハーサルを行いました。残念ながらこちらも出番はありませんでしたが、メニュー操作の比重が高いRTAは初体験だったので良い勉強になりました。

 

2月14日
マリルイ2の練習にて、All Bosses3:49:59というタイムを出しました。2021年10月に出した自己ベストを3分近く更新しての目標タイム達成ということでとても嬉しかったです。通し練習でなかなかESTの4時間切りが安定しない中だったので、本番に向けた自信にもなりました。

 

2月17日
ドンキー2トーナメント準々決勝のcrypton戦にて、38:58というタイムで勝利しました。レースで38分台を出したのはもちろん初だったので、これも本番に向けて大きな弾みになりました。

また、会場近くのおすすめ飲食店情報をツイートしたところ、当日多くの方に参考になったと言っていただけて良かったです。福岡eスポーツ協会にも捕捉されてリツイートしていただきました。

 

2月18日
新幹線で福岡に前日入りしました。名札はRiJ2019のものと比べると随分コンパクトでした。実家にスーツケースを置いたあと、会場に向かってアジーンさんの練習場をお借りしました。
練習中はアニソンDJイベントがメインステージで行われていた関係で、照明と爆音に集中力を削がれながらのプレイになりましたが、却って良い練習になったと思います。翌日正午からの出番に備えて、22時に布団に入りました。

本番期間のこと

2月19日

雨のため母親に車で会場まで送ってもらい、10時に会場入りしました。設営中の運営の方々に挨拶を済ませ、まずはバックアップのマリルイ2の準備(ビューワーのインストールなど)を行いました。その後は本番用の席に移動してセットアップしながら直前の調整を行いました。
11時頃にはしゅーとんさんも無事に会場に到着して、せっかくなので生でプレイを披露していただくことに。クラッシュエレベーターの旧ルートをしっかり決められました。

しゅーとんさんが出番を前に意外と緊張されていたのが印象的です。私はイベントのときはむしろ興奮するタイプなので、いつも通り一切緊張しませんでした。
12時、Nakaさんの挨拶でイベントが開幕していよいよドンキー2の出番。挨拶は巻きで済ませて、2万人に見守っていただきながらすぐにタイマースタートしました。

以下、ワールド別の振り返りです。
W1:1-4の直インミスと1-5の投げ高さミスで、今日はスロースタートだなと確信しました。ゾッキーは1 fakeで良好。
W2:2-1ジャンプ2発はOK。2-4は死ななくて良かったです。クリーバーはFDD決まらず無念。
W3:3-2ラストでモニターが数秒ほど真っ暗になってしまうトラブルがありました。被弾して多少ロスしてしまいましたが、他のもっと致命的な場面で起きていたらと思うとゾッとします。3-6の速射ミスは、3-2からの動揺を引きずってのものだったと思います。
W4:AGDQに続いて痛すぎる4-3のミス。4-5中間前DDロスとキングBのグダグダも後に続いてしまい、この時点で40分切りは無くなったかなと思っていました。
W5:大きなミスはありませんでした。ようやくエンジンがかかりました。
W6:大きなミスはありませんでした。RiJ初披露となる6-1と6-3での新技が1発成功してホッとしました。
W7:大きなミスはありませんでした。TheJuuumpが決まったときは心の中でガッツポーズしました。

タイムは39:58。W4までは不甲斐ない走りでしたが、後半挽回できて何とか40分以内に収まりました。最近はどうしてもオンラインで走ることが多く忘れていたのですが、大技を決めたあとの拍手やおぉ〜というリアクションはとても大きな力になりました。手元のタブレットではチャットの流れている様子も見えており、たくさんの応援に励まされて尻上がりに調子を取り戻すことができたのだと思います。オフラインのRiJで走るのは2019年冬のドンキー1RBO以来でしたが、実際に走ってみてオフイベの良さを再度実感しました。

しゅーとんさんの解説も聞き心地が良く、隣で走りやすかったです。リハーサルの時は思い出しながらという感じでしたが、そんな雰囲気は本番では一切なく、これがプロかと感服しました。スマブラネタを絡めてのトークも流石に面白かったですし、改めてしゅーとんさんに解説を頼んで良かったと思いました。

Twitterやチャットの反応は後で見返しましたが、ほぼ全てが好意的な内容でした。どの感想もありがたかったのですが、特に嬉しかったのは「しゅーとんさんの名前を見てちらっとRTAを覗いてみたら面白くて最後まで見てしまった」といった旨の感想でした。今回のドンキー2がきっかけでRTAの世界に興味を持って下さった方がいたことは、走者冥利に尽きます。

出番の後はバックアップのマリルイ2とモルカーの準備をしたり、走者の方々と交流したりして過ごしました。
既に2時間ほどの押し進行ではありましたが、翌日にはバックアップが必要になる可能性もあると考え17時に帰宅し、21時には寝ました。

2月20日
6時に起床してイベント進行を確認。変わらず押し進行だったためバックアップの出番は無いことを悟り、視聴者モードに切り替えてゆっくり9時に会場入りしました。後ろの方の席でまったり見ていましたが、最後の任天堂ゾーン3作はプレイ済みということもあって最前列でしっかり目に焼き付けました。GDQTシャツを着て画面に映りこんでいたのが私です。過去のRiJでは自分の出番前後くらいしか会場に滞在しなかったので、開会から閉会まで見届けることができて良い体験になりました。

会場ではレッドブルが飲み放題だったので、私のようなエナドリ大好き人間にとっては天国でした。レッドブル片手に色んな走者の方と雑談するのはとても楽しかったです。RiJブースだけでなく、アジーンさん核さんのBYOC席やえぬわたさんのリングフィット応援も楽しめました。とても濃厚な2日間でした。

本番を終えて

RiJには今回でDKCシリーズの3作品で出場したことになるので、やり切ったかなという思いがあります。今後のRiJへの応募は、マリルイシリーズが中心になると思います。
イベント後も実家にゆっくり滞在しますので、しばらく配信はありませんが、次はマリルイ1 Glitchlessのラーニングに着手しようと思っています。マリルイ4のAny%で5月の名古屋RTAオフにも採用されましたので、今後はこの2作品のRTAをメインに活動していく予定です。
また、Any%トーナメントが進行中ですので、ドンキー2のRTAにもあと少しの間取り組みます。バックアップで出番の無かったマリルイ2とモルカーも、また何かのイベントで披露する機会があると良いですね。

最後になりますが、改めてたくさんの応援ありがとうございました。RiJという最高の舞台で楽しく走らせていただけたことを、関係者、視聴者の皆様に感謝します。
今回の動画が少しでも多くの方の目に留まって、ドンキー2やRTAの魅力を知ってもらえれば、これに勝る喜びはありません。
今後とも精進しますので、良かったらTwitchYoutubeチャンネルをご登録いただいて、普段の活動も応援していただけると嬉しいです。

 

本番のダイジェストはこちら:

スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー - RTA in Japan ex #1